木の塊りにつつまれる、大樹の息吹が生きる板絵作品の額縁
木である、額縁がある、それらが塊りのようにガツンと前のめり気味に現れながらも、飾る作品と調和し、作品を引き立てる額縁を目標に。
言葉は少なげに、でも、意志は鮮烈に伝わってくる。そして「お任せします」とおっしゃって託してくださるお客様の気持ちに力をいただきながら、目指すかたちを求めて製作を進めていきます。
木種の違いによる色のコントラスト(カリンとタモ)、木の厚みと傾斜を活かした深い陰影、炎のような木の表情、どの要素もそれぞれに強いのですが、それらがひとつになることで、そして、作品とともにあることで、まとまり、世界がひろがる。今までとは少し違う景色が感じられる。それが額縁の役割なのではないか、と実感のこもる仕事になりました。
【 one point 】
「お任せします」の言葉が生まれる背景には、互いの信頼感が行き交っている証しなのではないかと思うんです。これからも、そんなお仕事を積み重ねていきたいです。