2024-04-19

鳥の巣の向こうに山の景色が広がる、木版画作品を飾る額縁

「木」が好きなお客様。
過去のご依頼も「木を活かした・木の息吹を感じる」額縁をご希望され、作品と照らしながら、製作を重ねてきました。

今回は静かな木版画。
木の「枝」を使う感じの額縁に、というご希望から、まず、太さのある枝の樹皮のしっかり表れる額縁をご提案。「木らしさ」は存分に出るけれど、力強すぎて作品とのバランスがとりづらい…

考えが行きつ戻りつするなか「鳥の巣みたいなイメージはどうだろう？」というお客様のご提案から、バラバラに離れていたイメージが一気につながり始めました。

山の姿の荘厳さだけでなく、そのそばに張られたテントと薪の残煙の人間味ある景色がこの作品の味わい、奥深さだなと感じながら、細い枝を丁寧にたぐり寄せ、ぬくもりある造形を目指しました。

【 one point 】
枝や木の実など、自然物そのものをあるがままの姿で額縁にあらわす、素材を活かした作りを得意とします。作品と額縁と自然とが一体となる完成を目指します。