2022-01-28

S-55　リメイクを組合わせたキャビネット

〈　S-55　リメイクを組合わせたキャビネット　〉
w 106㎝×d 55㎝×h 201㎝
タモ・Bウォルナット無垢材 / クリアオイル仕上

現在使っているデスクの部材を使い、新たなディスプレイ棚と収納を作ることができないでしょうか、というご相談をいただきました。デスクはこどもの頃に親より引き継いだ年代を重ねた家具で、その引き出しの前板と天板を活かして収納にしたいというご要望。これまでのお客様の使い方、収納方法をなぞらえた形を基に、設置スペース、ディスプレイするものなどからサイズを合わせて設計。ご希望に沿い上下部の木材の種類を変えて、そこに古い趣が加わり、コントラストも愉しめる家具として仕上がりました。

[ point ]

奥行きを小さくした既存のデスク天板を、棚の天板として使用。引出し前板を新たな引出しの箱に取付。本体をブラックウォールナットで製作した下部収納。

長年使われた趣をそのままに、既存前板を取り付けた引き出し。鍵もそのまま使えるように、本体に細工を加えて製作。

上部はディスプレイ棚。ガラスの引戸の収納の下には、大きなオブジェを飾るスペース。背面側面には鏡を取付ています。

これまでの使い勝手をそのままに形作った、4本脚の構造の棚と収納スペース。脇には照明を飾る台。脚の空間を活かせる形となっています。

DVDを納めて、動かせるラック。お客様ご自身で見つけてこられたレトロな印象のキャスターを取付。奥には棚を加え、奥行きを活かした収納となっています。

分割した状態で納品し、周りのスペースとの兼ね合いをとりながら配置をきめ、転倒防止に上部棚を壁に金物で固定し納品完了となりました。これまでに集めてきたものを整理する機会にもしたいということで、考えられ出来上がたキャビネット。これまでに、デスクといくつかの家具を組み合わせて収納を工夫してこられたお客様。その工夫の集積を再編し発展させ、親しんだ物の在り方を見直し、ご自身の想い描いた形を表現された家具。既存の部材を使うだけのリメイク、の枠では収まらないリメイク家具として作り上がったように感じました。