作品の「色」をひきたてる、布がアクセントとなる額縁
作品がもっと心地好くみえる額縁にしたい。というご希望で、既存のものから、あたらしい額縁に。どんなイメージの額縁にするか、作品を眺めながら、お客様と対話します。
「これは雨合羽を着ているのかな?」
「奥に見えるのは船かな?」
「漁船?港?」
「みんな、同じ合羽着ているからかな、子供達にも見える」
雨の景色のようだけど、あかるい。艶やかな深い紺色が、印象的な作品。
対話とその印象をかけあわせて、額縁のイメージを紡ぎ出していきます。
あかるい空気を包む乳白色のやさしい木肌の、たっぷりとしたフォルムの額縁。
作品の紺色と響き合うよう、織り目のざっくりとした紺の布をアクセントとして使いました。
物語を編むように、額縁を作る。
あたらしい額縁とともに、作品が観る人のこころに生き生きと届けば嬉しい。そう思います。
【 one point 】
既存の額縁は年代物で立派で、作品を圧迫する空気が醸し出ていました。時代背景によって額縁の性格、絵を飾る意味も変化しています。
いまの暮らし、いまのあなた自身の「気持ち」に寄りそって、額縁を作っていきたい。と考えています。