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2019-12-20

暮らしを育てる

去年の暮れから今年の秋にかけてmajakkaのwebサイトのリニューアルをしました。

2012年に開業して
ちょこちょこと更新はしていたけれど、大きく作り直すのは初めて。
そんなわけで、今回の作業は、正直、とても大変でした。

ただ、見やすく新しくするのではなく
あらためて、あらゆる角度から眺め、
開業から8年が経とうとしている今だからこそ
言えること、お伝えすべきことを整理していきました。

開業当初、そして以前のwebサイトでは
「作る」という言葉をキーワードにしていました。

お客さまの希望をうかがいながら、家具を作る、額縁を作る。
そして、暮らしを作る。

たしかにそうです。
いまもその姿勢に変わりはありません。

そんななか、開業した翌年、子どもが生まれ、
わたしたちの工房・shopは、この子どもの成長と、きっと重なっていくんだろうな。
そんな気がしていました。

子どもとの生活は学びの多いものとなり
いままで気づかなかったことの扉を開けてくれる存在になりました。

そのひとつが、先に出た「作る」から「育つ・育てる」への気づきと成長でした。

「作る」とは、とても尊いことです。

でも、作って、お届けする。
そこで完結させてはいないか?
と、ふと感じるようになってきたのです。

わたしたちは、あくまでも作り手であり
作品を創る作家ではありません。

だからこそ、作っておしまいではない
「余白」をきちんと残し、
お客さまにお届けすることが大切なのではないか?
と気づき始めたのです。

余白とは、使い手となるお客さま自身のかかわりで
モノがその人に寄りそい変化していくこと。
と、わたしたちは考えています。

モノが暮らしに少しずつ馴染んでいく景色であったり、
経年で味わいを深めていく素材の表情であったり、
永くともに過ごすことで肌身に自然と合う愛着を生んだり。

言葉だけで表現するのではなく
身近で使う者だからこそ感じとれる機微のようなものを。

使う人自身が育てられるように
モノを作りたい。
モノを届けたい。

子どもを育て、成長していく様子は
わたしたちに、そんな大切なことを教えてくれました。

「作ること」から「育つ・育てる」への羽ばたき。

それは、ひとつのモノにとどまらず
そのモノと、人とのかかわりで、
それらをつつむ暮らしをも育ててくれる。

ここ数年、わたしたちは
お客さまとのかかわりで
そんな暮らしを育てる景色も眺められるようになりました。

さらに
暮らしを育てた先にある景色は
どんな景色だろう?

想像するだけでワクワクします。

今日のブログは
majakkaを支え応援して下さるお客さまへ
いっぱいの感謝の気持ちを込めて。
そして、これから出会うであろう
あなたに贈ります。

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