こんにちは、majakka(マヤッカ)です。
こんなアイテムが身近にあったら、ウットリしちゃうなあ~。
今日は、そんなお話しです。
常連のお客様から
「手元にあるタイルを使って鍋敷きを作ってもらえませんか?」
というご依頼をいただきました。
クリーム色の地色に描かれた、鮮やかな青色が美しいオランダのタイル。
大切なものや頂いたものなどを「大事、大事」と言って、
丁寧に包んで仕舞い込んでしまっている人も多いと思うのですが、
物っていうのは、眼にして手にして、使ってこそ価値が出るものではないかな、と
わたしたちは考えています。
使用強度等を配慮し、お客様と意見交換をしながらデザインを決めていきます。
フラットな縁もシンプルで美しいのですが、
溝を彫り、ストライプ状にすることで、
やわらかいミルクのような色調のタモに陰影が生まれ、
全体を引き締めるシャープな表情になりました。
普段の家具・額縁の製作では、無垢の木にはオイルを塗って仕上げます。
しかし、熱い鍋をのせるため、鍋敷きの木部分はオイルを塗らずに仕上げてあります。
(熱によるオイルの戻りを無くすため)
「木」と言うと、「茶色!」をイメージされるかもしれませんが、
木って、切りっぱなしの状態だと、想像以上に「白っぽい」んです。
もちろん木種によって、もっと色濃いものもあるけれど。
わたしは、この切りっぱなしの、そのままのタモの色が、
とても「木らしくて」好きです。
素朴で、やさしい。
鍋敷きは、これから、使い込まれることで、
焼け焦げ跡や艶や光沢を増して、
どんどん暮らしになじむ美しさを湛えてくると思うんです。
綺麗なそのままの美じゃなくて、経年の美。
眺めても使っても美しい、そんな暮らしの道具が在る、お客様の暮らし。
素直に羨ましいなあって感じています。
オーダーメイドの仕事をしていると、
「お客様からお裾分けをいただいてる気持ち」になり、日々、心が磨かれます。
もし、お家に眠っているタイルが、ありましたら。
手に取り、テーブルに並べて眺めてみてはいかがでしょう?
「こんなふうに使えるかな?」
の、使っている風景が見えてくるかもしれないですね。
想像するのも愉しい時間です、きっと。